古文書を読むために
判読練習問題-3
判読練習問題-3誤読例と雑感

上漏
「漏」字、言われてみると納得です。「偽」字に似るも、最後の巻き返しが違います。

下濕
「湿」字は異例に類するものか、難読です。「激」かと思いました。「上漏下湿」、出典は『荘子』です。

樹竹
「樹」字、迂闊でした。何か「樹」字として物足りないものを覚えます。

牽牛
これは猛省しなければなりません。「牽」字は一旦俎上に載るも、続いて「牽木」では意味が分らないとして、捨てました。「牛」字に思い至らなかった点が敗着です。

牽強
これが以前見た「牽」字です。

狂蕚
「蕚」字は初見です。

爭高
あまり見掛けない字形ゆえに、「高」ではない「寓」だと書き直しました。改めて調べると、たしかにこの形は有りです。

御勾當
なんとなく「御問當」だろうと看過してしまい、翻刻の「御勾當」を見て意表をつかれました。「勾當」、つまり「手配」のことか。

御答
「答」字、読めそうで読めないと悶えました。

口腹
「口」字は、前回も「御」字扱いしてしまい誤りました。
辛丑二月四日

因陽隱士
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