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天保五午年日記

天保五年は酒井忠實公(祇徳院)の治世二十年目に当ります。襲封前には七十三万両あった負債を殆ど償却し、すでに一部を残すのみであったと言われます(『姫路城史』)。 翌年四月に隠居する忠實公ですが、すでに老いのためか持病の足痛と疝癪に苦しめられておりました。天保四年の五月には国許に帰ることを幕府より許されていたにもかゝわらず、この持病がために止むを得ず滞府の届をなし江戸に居続けとなりました。 結局、天保五年の三月更に滞府を引き延ばし次の参府の時まで江戸に居続け、そのまゝ五月の参勤を迎えます。つまり、こゝに紹介する日記が執筆された天保五年、姫路では藩主不在でありました。

日記の執筆者三俣義陳はこの年廿八歳、姫路組(姫路居住)の藩士。父三俣義武が御物頭・勘略奉行を兼任し健在であったことから、未だ家督を継いでいません。 尤も、不易流炮術師役柴田勝任より免許を相傳され、前年は摂州西成郡御防御人数の大筒下役に命ぜられ、また偶日の方句讀手傳を命ぜられておりました。


一、文中にしばしば見られる「蔵之進」とは、文政十二年に生れた三俣義陳の長男です、この年六歳。
一、「学問所」とは「大手学問所=好古堂」のことにて、文化十三年閏八月、手狭となった総社門内から櫻町大手下馬先屋敷に移転し拡張された藩校のことです(後の天保十三年仁壽山黌の廃止にともない大手門西方に新築される)。
一、「寄宿寮」というのも学藝に関わる施設で、文化八年以来好古堂御長屋を学寮とし、林点派・嘉点派、隔日に読書・会読等をさせたていたようです。「偶数の日の句讀手傳」に任ぜられていた義陳は、この通り偶数の日に好古堂へ出席し手伝いをしておりました。
一、「御帳附」というのは、本来謁見して御祝いなどするところ、藩主不在のときは帳面に記帳することを指すようです。これはそれなりに重要な儀礼であったらしく日記に度々見られ、欠かさずに登城し記帳しています。
掲載史料及び参考資料
『天保五午年日記』個人蔵
『姫陽秘鑑』姫路市史編集室 姫路市
『姫路藩家臣録』姫路市立城郭研究室所蔵
『姫路城史』橋本政次著 名著出版
『姫路市史』姫路市史編集委員会 姫路市
『兵庫県史』兵庫県史編集専門委員会 兵庫県
『前橋市史』前橋市史編纂委員会 前橋市

天保五午年
  日記
[表紙の裏]
         前橋天川町入口左側
              高橋清三郎
          但し江戸より入口にて左側の裏家

正月

   正月元日 天氣
一 年礼廻勤親人様御若黨理左衛門宜様取次厚助重次

   同 二日 晴る
一 親人様外側御廻勤

   同 三日 晴る
一 自分蔵之進召連佛参致候

   同 四日 晴る
一 昼後より不易流手傳世話同道にて先生宅へ参り稽古始め
  廿一日と極め廻章出候

   同 五日 晴る
一 御厩乗初出席 天野宅稽古始出席
一 宅の居合[柔新心流]稽古始有之

   同 六日 雨天
一 江戸へ年始状認候

   同 七日 晴る
一 景福寺へ昼前致佛参候 昼後町廻り致候

   同 八日 晴る
一 鹿万津へ遠馬へ参候連中 境野象之助 秋間八太郎
  豊田精蔵 笹沼閏次 坂井金三郎 五十嵐辰右衛門 自分

   同 九日 天氣夕方より雨天
一 河合小太郎殿暁七つ時御出立 両人共御見立てに出候
一 組の者へ具足披き御酒被下有之

   同 十日 雨天
一 天野氏にて昼後より舞稽古開き有之親人様并自分蔵之
  見物に参候

   同 十一日 暁前より晴る
一 小役人等御用召有之

   同 十二日 晴る
一 学問所稽古始出席 鎗術[無邊流鎗術]同断

   同 十三日 度々村時雨
一 二月末舩場御蔵より出候旨御觸来る

   同 十四日 同断
一 学問所出席

   同 十五日 村天氣
一 御弓場始延引に相成候

   同 十六日 天氣
一 学問所出席

   同 十七日 雪氣
一 御厩出席

   同 十八日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 御弓場始有之 左の通
   太郎                 扣
    金澤鉄次郎 生形舞太郎 都筑誠九郎 犬塚秀三郎
 ○●○           次郎
 ○●○出渕新三郎 井上源之助 本多甲子之助 芳賀岩吉
一 細野幸助御中小姓被召出候

   同 十九日 雪氣
一 寄宿寮出席

   同 廿日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 廿一日 晴る
一 弓術稽古始出席 寄宿寮出席 不易流稽古始出席

   同 廿二日 晴る夕方より曇り夜中より雨
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 乳母夕方より不快に付休に遣候

   同 廿三日 雨天
一 御人数御見分可有之処雨天に付御延引に相成右に付諸方休候有之

   同 廿四日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席 夕鎗術出席
一 御用意騎馬被 仰付候有之

   同 廿五日 晴る
一 御人数揃御見分有之候但し九つ時揃右に付諸方休に相成候

   同 廿六日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 廿七日 曇り夕七つ前より少々の雨
一 鎗術出席 寄宿寮出席

   同 廿八日 晴る
一 鎗術出席 夕弓術出席

   同 廿九日 晴天
一 御厩出席 寄宿寮出席 夕鎗術出席
一 大工瀬衛より金子弐拾両持参致候


二月

   二月朔日 晴る
一 月次廻勤 弓術出席   夕宅にて繰形稽古
一 宮内不残天野氏へ年始旁囃子見物に参候

   同 二日 晴る
一 学問所出席   別當弥助へ暇遣候
一 昼後より鹿万津へ遠馬へ参候連中 五十嵐昌左衛門 高須吉之丞
  村角郡一郎 境野彦次郎 笹沼閏次 辰右衛門 自分

   同 三日
一 御厩出席 寄宿寮出席 弓術出席の処好古堂
  肝煎當番より御用の由にて人参り候に付早速召出候処左の通
  當寮肝煎役被 仰付尤御懸り意氣揚殿より可被 仰付処
  今日御出席無御座に付肝煎當番原田四郎左衛門より
  被申達候右に付東寮當番石田金八へ懸合南寮へも
  罷出候処宇津木氏へも被 仰付候由にて左の通廻勤致候事
  内藤様 本多様 村角 小川 長澤 其外 肝煎同勤
  手傳へ参候
一 授読同勤へ廻章出候
一 唐人止宿に付親人様町廻り被成候

   同 四日 晴る
一 御厩出席 寄宿肝煎見習出席

   同 五日 晴る
一 寄宿寮加番へ出席

   同 六日 晴る夕方より曇る夜分晴る
一 寄宿寮當番出席   夕繰形稽古
一 力丸五左衛門殿百石御加増 伊奈平八帰役
一 籠谷弥太郎方へ雛申遣候

   同 七日 晴る
一 寄宿寮出席   夕鎗術終日に付罷出候

   同 八日 晴る
一 寄宿寮加番
一 石田屋敷の芍薬取に参候

   同 九日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮石田氏代り當番

   同 十一日 晴る
一 寄宿寮加番
一 出渕三郎兵衛 河合小散殿妻昨十日病死致候
一 野里おゝの町夕七つ前よりより[誤字]出火親人様御火見番に付
  早速御出張被成候

   同 十二日 晴る夕方より曇り夜中より大雨
一 寄宿寮當番

   同 十三日 村時雨
一 寄宿寮出席   夕賭弓稽古出席

   同 十四日 晴る
一 寄宿寮加番
一 夕大輪講鬮當り 石田金八 戸倉辰吉 河合勧次郎 鳥山龜弥
          柴田九郎助 片山庄助 利根川弥作

   同 十五日 曇り昼後村時雨
一 月次廻勤   夕賭弓稽古出席

   同 十六日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十七日 晴る夕方より曇り夜分風強く
         少々雨足遅延
一 御厩出席   寄宿寮出席
一 針谷氏御家内年始に御出有之

   同 十八日 晴る
一 寄宿加番昼時より引 夕賭弓見分出席

   同 十九日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 昼後天野宅にて百射致候
一 内藤甚之丞殿より呼に参り罷出候處吉田氏へ的矢御約束
  の由被仰鉄太よりも右の義手紙にて申越に付一手差上申候

   同 廿一日 曇り夕方より雨
一 寄宿寮加番
一 針谷氏へ天野氏同道にて山田家の身代并諸書付
  致持参相渡し申候
一 与兵衛兼定の代金致持参候

   同 廿二日 少しつゝ雨昼前より上り晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿三日 天氣
一 味噌搗込致候   夕弓術出席

   同 廿四日 曇り七つ頃より雨天
一 学問所出席 寄宿寮加番
一 江戸表御中屋敷御類焼に付御本城へ御機嫌窺に罷出可申
  御觸来る早速御帳に罷出附候
一 関氏養子頼相済
一 福嶋長助御武具方本役被 仰付候

   同 廿五日 曇る
一 寄宿寮當番
一 鉄屋与兵衛夕方参り舊鮫の共拵頼候共の外拵付の共
  弐本遣候
一 お晴乳母今日暇遣候尤請人へも立銀等の事懸合申候

   同 廿六日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮加番
一 関氏聟養子■一郎今日御出に付宅へも七太夫殿
  御連御出被成候
一 昼後離建

   同 廿七日 雨天
一 寄宿寮加番

   同 廿八日 曇る夜分より晴る
一 学問所出席   夕弓術出席

   同 廿九日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 丗日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席 夕宅にて菓子拵候
一 山田善五郎 出渕新八郎 都筑五百助仁壽山勤学被仰付候


三月

   三月朔日 曇る
一 寄宿加番   夕繰形
一 御本城へ罷出御帳に附候

   同 二日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 昨夜豊田氏に男子出生 五十嵐氏に女子出生
一 昨今雛の餅諸向へ差遣候事

   同 三日 終日曇る
一 礼廻勤
一 昼邊より金原氏家内 関氏家内 吉田氏家内
  ■松御袋御出に候 魚やおじゆん参候

   同 四日 快晴
一 寄宿寮當番
一 今日より厩普請相始申候尤普請中関氏へ馬
  預ヶ置申候大目付へも内々咄置候事

   同 五日 曇る四つ前より雨
一 弓術見分出席
一 昼邊より寄宿寮出席

   同 六日 晴る
一 鎗術見分出席   夕繰形
一 松屋へ持参候白塩硝別て七貫目取候

   同 七日 快晴
一 寄宿寮出席

   同 八日 曇る
一 寄宿寮加番

   同 九日 晴る
一 昼後寄宿寮出席
一 吉田家内母人様お辰蔵之進八家より曽根寳殿へ御出

   同 十日 曇り夕七つ頃より雨
一 寄宿寮加番
一 當二日 姫君様御安産の御觸来る右に付麻上下着用にて
  御本城へ罷出御帳に附候
一 近江屋にて火口硫黄五百九十目調置候代銀八匁八分五厘
一 堺屋よりも同断弐斤差越候処壱斤取置候
一 大工今日壱人来り今日にて休

   同 十一日 曇る
一 寄宿寮出席
一 今暁兵次殿 甚之丞殿 源十郎京都へ出立

   同 十二日 天氣
一 寄宿寮當番
一 明夜出羽守様加古川御泊りに付同苗へ御馳走に可罷出旨
  御物頭月番より申来る

   同 十三日 晴る
一 親人様朝五つ前より加古川へ御出被成候尤供人へ朝飯給候
一 寄宿寮出席
一 夕八つ時邊より蔵之進召連出羽守様御通り拝見に出候

   同 十四日 晴る夕七つ頃より曇る
一 寄宿寮加番
一 親人様加古川より九つ半前御帰宅被成候
一 若黨理左衛門 原助両人へ弐百文へも[誤字:づゝ]被遣候事尤
  出羽様より御會釈御座候ゆへの事

   同 十五日 村曇り七つ頃時雨夜分晴る
一 月波廻勤
一 昼邊より蔵之進召連国分村へ鮒釣に参候

   同 十六日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席 繰形
一 山田善五郎今日より仁壽山へ罷出候

   同 十七日 晴る夕八つ半頃より曇る夜五つ前より雨天
一 寄宿寮當番

   同 十八日 晴る昼事より曇り八つ邊より雨七つ頃より晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 十九日 曇り昼後より晴る
一 寄宿寮加番 四十度

   同 廿日 快晴
一 学問所出席
一 塩硝合今日より相始候

   同 廿一日 快晴
一 寄宿寮當番
一 水野出羽守様御卒去に付鳴物御停止の御觸来る

   同 廿二日 快晴
一 学問所出席   塩硝合に出

   同 廿三日 曇り昼頃より晴る夜分曇り
一 終日塩硝合に罷出候

   同 廿四日 曇り昼邊より雨天
一 学問所出席   塩硝合に罷出候

   同 廿五日 終日雨天
一 寄宿寮當番 昼後頼合 塩硝蔵へ罷出今日にて仕舞

   同 廿六日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 昼後御厩にて責馬致候   夕繰形
一 河合惣兵衛方にて男子出生

   同 廿七日 曇る夜五つ時頃より雨天
一 福田軍十郎 設楽倭左蔵鎗術数入身有之出席
一 寄宿寮八つ時より當番
一 松平左仲殿御死去

   同 廿八日 雨天昼邊より上る
一 御七夜御祝儀の恐悦へ御本城へ罷出御帳附候
一 学問所出席   昼後蘭植替致候

   同 廿九日 晴る
一 寄宿寮昼後出席
一 役人町出頻数等其外家事ふ取しまり御叱御心付ヶ等有之候事

   同 丗日 晴る夕八つ邊中雷鳴
一 寄宿寮當番
一 与兵衛方より先日の書付差越親人様の御刀鮫の事
  申越候に付即国俊の刀替鞘の侭にて柄外し差遣候
一 明日より清水鉄炮場出来に付稽古相始り候旨森先生より
  福嶋長助へ演説御座候由にて通達有之
一 御尋者の御觸来る


四月

   四月朔日 晴る
一 月次廻勤
一 寄宿寮昼前出席 五十   夕炮術稽古出席
一 境野氏へ先達てより頼の木柄脇指差遣候
一 前々御觸有之通他所者長逗留無之様御觸面有之

   同 二日 薄曇り
一 学問所出席
一 松平葬式四つ時自分罷出候 帰り後風邪にて打臥

   同 三日 薄曇り夕方雨少々
一 寄宿寮頼合   今日より杉氏薬貰候   薬三服

   同 四日 薄曇り昼邊より晴る
一 学問所頼合   炮術頼合   薬五服

   同 五日 曇る昼頃少々雷鳴
一 寄宿寮へ頼手紙差遣候   薬五服
一 馬飼料今日請取

   同 六日日 晴る昼頃より雷鳴後より雨夕方晴る
一 学問所頼合   薬五服今日にて休

   同 七日 晴る昼邊より曇り夕七つ頃より雨夜分大雨
一 寄宿寮當番

   同 八日 雨天昼邊より晴る
一 寄宿寮當番
一 大橋傳右衛門夕七つ半過病氣差重りの為知来る早速病死の由

   同 九日 晴る
一 御厩出席 寄宿寮昼前出席
一 今日家内不残高濱へ金原大河内吉田家内等同道に□□
  五つ半頃より罷出夜六つ半前帰り候若黨理左衛門重次両人

   同 十日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席 炮術出席
一 大橋氏葬礼八つ時両人共出候

   同 十一日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十二日 晴る
一 寄宿寮當番
一 素讀試有之

   同 十三日 晴る
一 寄宿寮出席 御厩出席   炮術出席
一 喜曽姫君様御事御嫡女の御事ゆへ姫君様と可被称旨
  御觸有之

   同 十四日 曇り昼前より雨天
一 学問所出席 寄宿寮出席 五十五
一 角田先生へ吉田氏の墓書相頼候事

   同 十五日 雨天
一 月次廻勤

   同 十六日 晴る
一 寄宿寮出席當番
一 吉田鉄太改名願の通孫右衛門と被 仰聞候
一 鉄屋へ赤金拵の柄并鍔永助に頼差遣候

   同 十七日 晴る
一 寄宿寮出席當番
一 鉄屋より国俊の刀[三月丗日依頼の国俊]差越候

   同 十八日 晴る夕方曇る
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 十九日 晴る
一 御厩出席   炮術出席
  寄宿寮出席
一 福田氏より鉄炮代の内金四両請取

   同 廿日 曇り夕八つ頃より雨
一 寄宿寮當番
一 河合藤太世話の鉄炮代金弐両壱歩當人持参の由

   同 廿一日 雨八つ過晴懸る暮方より雨
一 寄宿寮當番 六十
一 姫君様御七夜御祝儀の節 若殿様被成 御拝領物候
  為御禮被成 御登城候様御用番松平周防守様より
  依御達當朔日被成 御登城於 御黒書院右御禮無
  御滞被 仰上被為蒙 御懇の上意 御手自御慰斗
  被成候由 御觸有之   御本城御帳有之事
 ○親人様大日河原へ組の者稽古御見物に被成御出候

   同 廿二日 村天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席 炮術出席
一 御本城に罷出御帳に附
一 鉄屋より鮫鞘の刀并親人様の巾着出来参候

   同 廿三日 曇り五つ晴る
一 寄宿寮河合氏代番

   同 廿四日 天氣 夜九つ頃より雨
一 寄宿寮當番
 弐歩金五十両の内
一 鉄屋与兵衛方より印籠并金の馳持参にて金五両
  貸候   右六月六日に元利入
一 鮫鞘の刀小口切直し遣候

   同 廿五日 雨天
一 寄宿寮昼後出席

   同 廿六日 曇り昼過ぎより晴る雨天
一 寄宿寮當番
一 本堂の方御人少に付角田氏より頼越に付五つ半頃より本
  堂の方へ素讀済候上出席候

   同 廿七日 曇り昼過より晴る
一 御厩出席
一 武金次郎 根岸増之丞鎗術数入身致候付四つ過より夕方迄
  出席致候事

   同 廿八日 晴る
一 学問所出席   炮術出席

   同 廿九日 天氣
一 寄宿寮當番
一 御本城へ罷出御帳附


五月

   五月朔日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 二日 晴る昼前より曇り八つ頃より雨天
一 学問所出席 寄宿寮出席   炮術休
一 

   同 三日 雨四つ前より晴る
一 九つ半過より村角 折井 関 笹沼 辰右衛門 自分 野里御門
  より出馬にて鹿万津へ参り八つ半過帰り
一 寄宿寮へ出席夫より河合宅へ肝煎寄合致候

   同 四日 晴る
一 寄宿寮當番 例の通り昼迄
一 親人様の刀柄鉄屋より出来参候

   同 五日 晴る
一 礼廻勤   昼後小川氏へ舞囃子見物に参候
一 親人様昼後大日河原へ稽古見物に御出被成候

   同 六日 曇る時々少々雨
一 寄宿寮出席當番

   同 七日 晴る
一 御厩出席 四つ過より寄宿寮出席終日
一 寄宿寮引後寮中にて手傳肝煎相談事致候事

   同 八日 晴る昼前より曇り少々雨
一 学問所出席 寄宿寮出席 七十三 炮術出席

   同 九日 雨天夜九つ前より晴る
一 寄宿寮當番

   同 十日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十一日 晴る
一 寄宿寮石田氏代番昼迄   夕炮術出席

   同 十二日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 昼後より御持組見分見物に参り夫より青木組見分同断

   同 十三日 天氣
一 寄宿寮當番   夕方肝煎中寮へ寄合致候

   同 十四日 天氣
一 寄宿寮當番   夕方炮術出席

   同 十五日 曇り八つ過より晴る
一 月次廻勤
一 八つ時細野新四郎葬礼に出候 尤十二日に病死の事

   同 十六日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席 八十

   同 十七日 晴る
一 寄宿寮出席   夕炮術出席

   同 十八日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席  昼後西寮にて相談有之事
一 鉄屋より脇差弐本越候

   同 十九日 少々雨四つ頃より晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿日 晴る
一 学問所出席
一 組の者鉄炮見分被成候
   幕一走 渋紙弐枚 手桶壱つ 杓 茶碗弐拾 茶■
   せんべい 土瓶弐つ 炭取にて炭 煙草粉盆 三つ
   合羽籠にて
   火縄代三拾匁 小頭へ八匁   觸へ 三匁
   四つ星六人 四匁  三星拾壱人 三匁つゝ  子供 三人扇子料
                         弐匁つゝ
   玉数九拾六 外に弐つ
 見物 沼田権三郎 岩松九■衛門 酒井八郎左衛門 関十郎太夫
    小屋左次右衛門 福嶋長助 福田市太郎
   [山鹿流兵学師範]
   同 廿一日 晴る
一 寄宿寮當番
一 句讀初 進学次第并出入の書付長澤氏へ 石田福田
  両人にて持参致候
一 本堂肝煎當番へ出入の書付河合氏持出候事
一 素讀生は寮肝煎より追て可申聞候事

   同 廿二日 晴る昼頃より曇り七つ頃より雨
       夜分大雨
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 廿三日 雨 夜分晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿四日 天氣
一 寄宿寮當番 今日より百日目の替り
  関二一郎 籠谷左和太 清野九十一郎今日より出席

   同 廿五日 天氣
一 寄宿寮當番  朝倉萬吉 渋川辰次今日より
  出席致候事

   同 廿六日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席  炮術出席

   同 廿七日 天氣
一 寄宿寮出席

   同 廿八日 曇る夜分雨天
一 学問所出席

   同 廿九日 雨終日曇る
一 寄宿寮當番八つ過より石田氏へ頼引候 薬三服
一 伊奈平八 長澤小太夫 渋川又八 出府被 仰付候

   同 晦日 雨天
一 学問所出席   母人様薬三服つゝ今日より


六月

   五月[六月]朔日 晴る
一 御觸左の通
  殿様 御参勤の御時節相成候處未御不快中に付去る
  十五日 御参勤の御禮以御使者御献上物無御滞相済
  候の由申参候間此段為心得申達候様月番本多意氣揚殿
  被申聞に付申達候已上
   五月晦日   大目付

   同 二日 晴る夕方より曇る
一 学問所出席 寄宿寮出席   炮術出席

   同 三日 天氣七つ過より雨天
一 寄宿寮當番

   同 四日 雨天
一 寄宿寮當番

   同 五日 雨天
一 寄宿寮出席   薬今日より弐服つゝ
一 小泉新平句讀時役被成御免候

   同 六日 晴る暑気相増す
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 七日 朝の内少々曇り晴る
一 寄宿寮當番

   同 八日 晴る
一 寄宿寮當番   夕方炮術出席

   同 九日 晴る朝の内誠に少々雨
一 灸治致に付諸方へ出不申候
一 昨夜前田氏にて女子出生

   同 十日 時曇り昼前少々雨早速上る
一 寄宿寮當番河合代   薬今日にて休

   同 十一日 晴る
一 寄宿寮出席   夕炮術出席
一 長澤小太夫 伊奈平八 渋川又次 等夜分出立致候

   同 十二日 晴る
一 寄宿寮當番
一 屋根屋今日より参り候

   同 十三日 天氣
一 寄宿寮當席出席

   同 十四日 晴る   母人様今日にて休
一 寄宿寮當番   夕炮術出席

   同 十五日 晴る夕方少々雨
一 月次廻勤
一 昼後 親人様御同道にて大日河原へ組の者奉納五寸角拾つ打致に付
  見物に参候自分にも鉄炮取よせ五寸角四發打候 [角図]

   同 十六日 暁前雷鳴雷雨五つ時過少々雨昼前より晴る
一 寄宿寮當番 今日より半日に相成り候事

   同 十七日 晴る □□□□□□[夕方より少々]雨
一 宅讀致候   昼後炮術出席

   同 十八日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十九日 晴る
一 寄宿寮當番   塩硝合□□[今日より]始る出席

   同 廿日 朝晴る五つ半頃より雷鳴雷雨昼頃より上る
      夜六つ過より大雨五つ頃上る
一 学問所出席
一 塩硝合出席

   同 廿一日 朝曇り
一 寄宿寮當番   塩硝合出席

   同 廿二日 晴る
一 寄宿寮當番
一 大河内二衛門殿御■番可被成御勤被 仰蒙有之

   同 廿三日 天氣
一 暑気見廻に廻候  夕炮術出席

   同 廿四日 晴る多分少々雨
一 寄宿寮當番

   同 廿五日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿六日 天氣
一 □□[学問所出]席 寄宿寮出席  夕炮術出席

   同 廿七日 天氣
一 寄宿寮當番
一 昨日伊奈鉄蔵病死致候

   同 廿八日 快晴
  御厩出席
一 学問所出席
一 昨夜高須兵次殿 内藤甚之丞殿 長澤催之助 京都より
  御帰着に付御次に罷出候
一 今朝五つ時伊奈氏葬式の處 学問所日故昨夜山田善五郎迄断□□
一 龍野にて花火有之に付今宿村外□□見物に参候

   同 廿九日 快晴
一 早朝伊出井村於鉄炮場野口定次郎弐貫目玉の渡し致に付見物に参候
一 寄宿寮出席   夕炮術出席

七月

   七月朔日 快晴
一 清水邊暑氣見廻に廻勤并月次廻勤

   同 二日 快晴
一 寄宿寮當番

   同 三日 快晴
一 寄宿寮當番   夕炮術出席

   同 四日 快晴
一 学問所出席   寄宿寮出席

   同 五日 快晴
一 寄宿寮當番
一 昼後より手野川へ鮎打に福嶋傳九蔵 石川金次郎同道にて参り夜五つ時過帰り

   同 六日 快晴
一 寄宿寮當番   夕炮術出席先生出席有之

   同 七日 快晴
一 七夕の礼廻勤
一 例年の通墓所花生切にて夕方三ヶ所共遣候尤景福寺へは
  自分も参候事

   同 八日 快晴
一 学問所出席

   同 九日 快晴
一 寄宿寮當番   夕炮術出席
一 針谷氏同道にて案内より天野氏へ参り山田氏暮の事引合致候

   同 十日 朝曇り昼前より快晴
一 寄宿寮當番

   同 十一日 快晴夕方より風強く村曇り
        夜分少々の時雨
一 燈籠等終日張候[盂蘭盆会]

   同 十二日
一 学問所出席   夕炮術出席

   同 十三日 晴る
一 京口御門固
一 親人様昼前に御佛参 自分夜は蔵之進召連佛参

   同 十四日 朝曇り
一 母人様御辰夕方より佛参

   同 十五日 朝曇り昼前の打少々雨
       昼後晴る[盂蘭盆会の当日]

   同 十六日 曇り八つ半頃より少々雨
一 太二助 鹿助 今日より出勤
一 理左衛門義 内藤様御出府の御供様被申付候

   同 十七日 晴る夜分四つ頃雨
一 寄宿寮當番

   同 十八日 曇る昼過少々遠方にて雷鳴
       夕方より雷鳴雷雨
一 寄宿寮當番   夕炮術出席

   同 十九日 朝曇り四つ頃より晴る夜分雷鳴雨
一 寄宿寮石田代當番
一 昼過妻鹿しま来 堀へ鮒釣に参候重次被連参候事

   同 廿日 曇り四つ過より雨夕八つ半過より晴る
一 学問所出席

   同 廿一日 夕八つ半過より遠方にて雷鳴少々
一 寄宿寮當番

   同 廿二日 夕七つ過少々雨
一 寄宿寮當番

   同 廿三日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿四日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席 砲術出席
一 笹沼氏宅にて豊田 境野吉 自分會主にて鱣[たうなぎ]給候

   同 廿五日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿六日 晴る
一 学問所出席
一 鹿万津へ豊田 笹沼同道にて網打に参候

   同 廿七日 早朝少々雨
一 寄宿寮出席   夕砲術出席
一 内藤御二男本城氏へ養子願済

   同 廿八日 晴る
一 学問所出席

   同 廿九日 晴る
一 寄宿寮當番


八月

   八月朔日 夕七つ自分雷鳴雷雨
             暮方晴る
一 礼廻勤
一 昼後蔵之進召連天野氏へ囃子見物に参候

   同 二日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 昼頃より笹沼閏次同道にて鹿万津へ網打に参 夜四つ時帰る
一 今日より長屋にて小町打宝ぐし[?]直しに懸候

   同 三日 晴る
一 御厩出席 寄宿寮出席
一 笹沼氏同道にて表屋へ参り網糸調候夜分重次帰りに
  原助方へ遣候

   同 四日 晴る
一 寄宿寮當番
一 藤屋へ金拾両取次にて遣置候十一月に元利入

   同 五日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 六日 暁方雨上り五つ頃より雨天
 御厩出席
一 学問所出席   寄宿寮出席
一 夕方より風荒吹追々増夜四つ時頃より追々強く相成九つ時頃
  嵐強く八つ時前より追々弱く相成候

   同 七日 晴る

   同 八日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 九日 晴る
一 早朝より重次召連鹿万津へ網打に参候夜六つ半時帰る

   同 十日 暁前少々雷鳴雷雨早速
       はれる
一 寄宿寮當番
一 豊田氏より犀角帰り少々長澤氏へ用立候事

   同 十一日 六つ半頃より雷鳴雷雨
一 寄宿寮出席   夕宅繰形稽古

   同 十二日 村曇り
一 寄宿寮當番
一 鉄馬より晩方脇指壱本并刀柄前太三持参にて金参両遣候
                    十一月に元利入

   同 十三日 雨天
一 寄宿寮當番

   同 十四日
一 学問所出席
一 昼頃よりちぬ釣へしあん橋へ参候

   同 十五日 八つ時前時雨
一 次並廻勤
一 昼過より常蔵召連妻鹿へ釣に参候

   同 十六日 天氣
一 学問所出席   寄宿寮出席
一 今日より寄宿寮終日に相成候

   同 十七日 天氣暮過より雨
一 寄宿寮當番
一 鉄屋与兵衛方へ夕方より天野氏同道にて参り夜食給候

   同 十八日 雨天
一 寄宿寮當番
一 菊屋永助より兼音の刀柄出来参候

   同 十九日 雨天
一 昼後寄宿寮出席

   同 廿日 天氣
一 学問所出席
一 四つ時頃より妻賀へ釣に参候尤壱人にて

   同 廿一日 晴る
一 寄宿寮當番
一 鉄与[鉄屋与兵衛]へ金五両貸候并先方より新渡器越候
一 京都へ染物頼遣候

   同 廿二日 四つ頃より雨八つ邊より晴る
一 寄宿寮當番
一 鉄与[鉄屋与兵衛]より夜分昨日のしがみ金物取に越に付早速遣候尤使
  塗師屋太助并太三参候

   同 廿三日 晴る夜分少々雷鳴
一 佐良和乳母病死の由申来るに付銀札弐匁米弐朱遣候
一 網岩縄等付候尤笹沼宅にて

   同 廿四日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 廿五日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 廿六日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 廿七日 天氣昼八つ半過より雨
一 早朝より網打に参り 親人様もちぬ釣に御出暮方に帰る

   同 廿八日 快晴夜中少々雷鳴
一 学問所出席

   同 廿九日 晴る
一 鹿万津へちぬ釣に 親人様御出に付自身も参り六つ半過帰る

   同 晦日 天氣夕方前より曇る
一 寄宿寮當番
一 大輪講出席鬮抜
一 御鷹野雲雀御拝領の御觸来る


九月

   九月朔日
一 寄宿寮當番

   同 二日
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 三日
一 寄宿寮當番

   同 四日
一 寄宿寮當番

   同 五日 天氣
一 終日宅にて明日の拵致候

   同 六日 天氣
一 於大日河原百目玉中筒にて六丁目當小町打致候に付出席
一 学問所出席早引

   同 七日 晴る
一 寄宿寮加番
一 昼後森先生方へ姿附等同勤同道にて致持参
一 親人様鹿万津へ釣に被成御出候

   同 八日
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 昼頃より重次 常蔵 召連鹿万津へ参候

   同 九日 昼邊より雨
一 礼廻

   同 十日 天氣昼過少々雨
一 寄宿寮當番
一 母人様金原家内同道にて富田観音へ被成御出候

   同 十一日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 十二日 天氣
一 寄宿寮石田代番
一 昼後より笹沼 境野 同道にて鹿万津へ釣に参候

   同 十三日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 十四日 天氣
一 寄宿寮加番

   同 十五日 天氣 夜五つ時過より雨
一 家内召連鹿万津へ釣に参候吉田氏よりも同様 右の代惣之進分にて壱匁壱匁九分八厘

   同 十六日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席  一鉄屋与兵衛参り金子
                預け帳差遣置候事
一 夜分宅にて寮肝煎寄合致候事

   同 十七日 快晴
一 寄宿寮當番

   同 十八日 天氣 夜分五つ頃より雨
一 寄宿寮當番
一 寮諸生進学次席帳面根岸氏へ石田 河合同道にて差出候
一 母人様おたつ関氏より被揃鹿万津へ釣に参候
一 鈴□□先生寮會の義豊田大目付へ頼置候處今日自分へ
  本堂にて先生承知に付手傳より本引合為致候様達有之
  多田氏より引合為致大学と相定り申候事

   同 十九日 曇る少々雨四つ過より晴る
一 四つ頃より鹿万津へ参候 親人様蔵之進も参り候 自分舩ちん
                         笹沼より壱匁三分

   同 廿日 晴る
一 寄宿寮當番
一 山田氏法事に付家内不残参り候

   同 廿一日
一 寄宿寮加番   夕宅にて繰形

   同 廿二日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 昼前より常蔵召連笹沼同道にて釣に参候 笹沼より舩ちん八分

   同 廿三日 晴る
一 寄宿寮當番
一 親人様関氏同道にて釣に被成御出候

   同 廿四日 天氣
一 寄宿寮當番
一 佐々木流にて火業致に付八つ過より大日河原へ参候

   同 廿五日 天氣
一 寄宿寮當番
一 奈良屋より銀切手四貫目差越 夕方内藤様へ御持参被成候

   同 廿六日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 廿七日 晴る
一 早朝より笹沼氏同道にて磯へちぬ釣に参候供重次 常蔵参候
  白さ酒遣候笹沼壱匁弐分 磯にて酒遣候笹沼□□五分

   同 廿八日 晴る
一 学問所出席
一 彦平方にて宅杢馬稽古始致に付出席夜會の
  連中より肴遣候

   同 廿九日 晴る
一 家内中召連鹿万津へ釣に参り候 舩ちん等自分
                   小遣にて遣候


十月

   十月朔日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 二日 晴る
一 寄宿寮當番
一 小屋関流にて小丁打致に付昼過より蔵之進召連大日へ参候

   同 三日 晴る
一 寄宿寮出席
一 菖蒲植替致候

   同 四日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 五日 雨天晴る
一 寄宿寮當番

   同 六日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 七日 雨天
一 寄宿寮當番
一 仙石道之助様御隠居様御卒去に付今七日より九日迄鳴物
  御停止御觸来る

   同 八日 曇り少々の雨
一 寄宿寮當番

   同 九日 晴る
一 朝宅素讀 昼後寄宿寮出席 八つ時頃より本堂へ
  例の通罷出試の本打候

   同 十日 晴る
一 寄宿寮當番
一 素讀試に付本堂へも罷出候

   同 十一日 晴る
一 暁七つ時前より西光寺野へ母人様本間家内同道にて
  御出に付自分も才領に罷越夜六つ半過帰る

   同 十二日 快晴
一 学問所出席 寄宿寮へ八つ時より出席
一 真字弐歩来未九月より御停止に相成候旨御觸来る

   同 十三日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十四日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十五日 晴る
一 月次廻勤   昼前より蔵之進召連茸狩に参候

   同 十六日 天氣八つ過より雨
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 十七日 快晴
一 寄宿寮當番
一 鉄屋与兵衛早朝参り吉則 賀光の脇指代金拾三両
  貸置候

   同 十八日 晴る
一 寄宿寮當番   一昼過より蔵之進召連角刀[角力]見物に参候

   同 十九日 晴る
  御厩出席
一 寄宿寮出席
一 松岡氏今昼時頃帰着致候

   同 廿日 晴る
一 学問所出席
一 四つ過より笹沼氏同道にて鹿万津へ参候
一 三浦与三右衛門御袋 佐治清次郎御袋 昨夜病死致候

   同 廿一日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 廿二日 晴る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 山田法事に付男子の分昼時家内夕天野氏へ参候
  つね
一 常と唱候文字御差各の御觸来る
一 根岸源太兵衛御袋病死致候

   同 廿三日 晴る
一 寄宿寮當番
一 高須公 長澤氏 渋川氏 馬場氏 長谷川氏 三森氏
  中村氏 新美養子等 今日八つ時過帰着被致候

   同 廿四日 快晴
一 寄宿寮當番
一 伊奈平八今四つ時過帰着被致候

   同 廿五日 晴る
一 御厩出席

   同 廿六日 夕方雨
一 寄宿寮當番
一 御例坐御休勤の御方今日御免有之 籠谷市之進
                  大橋定之進 上文同様
                  室賀官八

   同 廿七日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 廿八日 天氣
一 学問所出席
一 昼前より蔵之進召連舩場御坊へ参候

   同 廿九日 天氣
一 寄宿寮當番
一 

   同 晦日
一 寄宿寮當番
一 今村糺 御留守居 石井郡助 御弓矢方 被 仰付候


十一月

   十一月朔日 快晴
一 於 御本城 御馬印拝見 朝六つ半時より朝上下にて罷出
  御家老不残へ御廻勤
一 境野大蔵殿休勤御免有之
一 寄宿寮昼前の内休に相成昼後有之當番

   同 二日 曇る四つ頃より雨夜五つ時頃少々雷
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 三日 雷昼前迄降り
一 寄宿寮當番

   同 四日 村雨度々
一 寄宿寮當番
一 本堂の方句讀御人少に付手傳頼に罷出候

   同 五日 朝晴る昼頃より時雨
一 寄宿寮出席

   同 六日 同前
一 寄宿寮當番

   同 七日 同前
  朝御厩出席
一 寄宿寮加番

   同 八日 同前
一 学問所出席 寄宿寮出席

   同 九日 同前
一 寄宿寮當番

   同 十日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十一日 晴る
一 寄宿寮當番
一 長澤大目付へ寄宿寮同勤の儀申立候處手傳より
  人を撰申立候様以催之助被申候に付右の趣寮當番
  石田氏へ申達置候事

   同 十二日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十三日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十四日 暁方雨天昼天氣
一 酒井出雲守様御隠居様御卒去に付昨十三日より十九日迄鳴物御停止
  の御觸来る右に付惣社祭礼も延る

   同 十五日 晴る
一 在番長屋の垣昨夜に致候

   同 十六日 晴る
一 今日より大根洗致候

   同 十七日 晴る
一 寄宿寮朝の内出席

   同 十八日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 十九日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 廿日 天氣昼過少々□□
一 今日より惣社祭禮に付廿二日迄諸向休に相成候

   同 廿一日 晴る
一 能番組
   繪馬   八嶋間那須語  半蔀   阿漕 祝言
     入間川      骨皮  牛盗人    岩舟

   同 廿二日 晴る
一 御厩へ昼迄出席

   同 廿三日 晴る夜分曇る
一 寄宿寮出席
一 畳屋今日より参候事尤両人

   同 廿四日 晴る
一 寄宿寮當番
一 夜分四つ半時過松平嶋圖殿御大病の由為知参り早速
  親人様被成御出候處誠に御急病にて内実は御事済
  の由にて翌朝卯の刻御廣め有之事

   同 廿五日 晴る八つ時頃より少々時雨
一 朝御厩出席
一 寄宿寮へ昼後鳥渡罷出候八つ時より於御厩在中の
  御預馬見分有之に見物に参候

   同 廿六日 晴る
一 寄宿寮當番   松嶋氏着致候

   同 廿七日 天氣昼過少々時雨
一 寄宿寮當番
一 松平様御葬式 親人様御出被成候 但し九つ時事

   同 廿八日 天氣少々雷雨
一 学問所出席   御厩出席
一 昼後漬物致

   同 廿九日 天氣
一 終日漬物致候   煙草刻今日より両人参候


十二月

   十二月朔日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 二日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 三日 晴る昼過少々雷夜分曇る
               五つ過より晴る
一 寄宿寮出席
一 長澤催之助より寄宿生御褒美申立候義内々沙汰有之
  此方よりも鈴木先生へ餞別の事申談候

   同 四日 晴る
一 学問所頼合   煤拂候

   同 五日 晴る
一 寄宿寮出席

   同 六日 雨天
一 寄宿寮當番昼後頼合引
一 明七日御人揃見分可有之處雨天故夕方御延引に相成候段
  点懸觸来り候

   同 七日 天氣暮方より雨四つ頃より晴る
一 天氣には候得共諸向休の達有之事ゆへ休に相成候
一 永田氏七つ時頃着有之

   同 八日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 夜分野里在少々火事有之事

   同 九日 村曇り四つ頃より少々雷八つ過より晴る
一 五つ半時揃にて御人数揃見分有之
  親人様にも五つ時頃より御出張有之
一 御仲間六つ時前より相集り候朝飯昼飯二度給候

   同 十日 快晴
一 寄宿寮出席
一 久助忰久吉一昨夜より参り今日おしめ致候事

   同 十一日 天氣
一 御厩出席 寄宿寮出席

   同 十二日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 十三日 晴る
一 宅にて下■致候

   同 十四日 晴る
一 寄宿寮當番

   同 十五日 快晴
一 月次廻勤
一 大輪講出席 鬮當り
 ┌吾有 芦善乾之助 ┌麻寛 戸倉辰吉 ┌齋襄 朝比奈勝元
 └知之氣      └之氣      └之氣
 ┌意必 片山庄助 ┌太宰 河合勧次郎 ┌鳳凰 太田誠次 ┌畏於 種村卯一郎
 └之氣      └之氣       └之氣      └匡之氣

   同 十六日 昼過曇る
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 桐の馬場にて責馬出席

   同 十七日 天氣
一 寄宿朝の内當番   夕不易流勘定事致候

   同 十八日 天氣
一 寄宿寮當番

   同 十九日 快晴
一 御鷹の鴈御拝領の御觸来り但し御本城の御帳有之
一 寄宿寮當番

   同 廿日 天氣
一 学問所出席 寄宿寮出席
一 例年の通餅搗致候
一 御用召有之
   三十石 金原助左衛門 御目付役 川端戸右衛門
   御加増
一 夜五つ時頃伊出井村出火有之

   同 廿一日 雨天
一 暁方七つ半頃横手村出火有之
一 終日餅はやし致候

   同 廿二日 天氣
一 親人様并自分皆勤の御褒美有之

   同 廿三日 天氣

   同 廿四日 天氣
一 御用の儀にて御用場へ罷出候處例年の通御褒美金壱両
  弐朱被 下置候
一 當十六日 若殿様少将被為 仰付候御觸来る御本城御帳にも
  早速罷出致候
一 内藤様御婚礼今九つ時に有之
一 龜山領出火有之

   同 廿五日 天氣
一 若殿様恐悦に本城甚五左衛門へ戸表へ罷出候御觸来る
一 福田市大夫母病死致候

   同 廿六日 天氣
一 御加扶持金并格上け等御用召有之
一 おしめ張候

   同 廿七日 天氣
一 松建候事

   同 廿八日 天氣
一 御褒美御土蔵にて自分罷出請取

   同 廿九日 昼頃より雪降り雨八つ過上る
一 御厩出席
一 針谷氏へ山田家四両貸候節の手紙持参にて九郎兵衛へ相渡す

   同 丗日 天氣
一 昼後所々歳末廻勤
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