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真影山流居合の註釈書(一)

表手數二拾八本(居合拾四本/立合拾四本)

陰手數貮拾八本(居合拾四本/立合拾四本)

目録手數(居合九本/本段拾五ヶ條)

免許手數壹巻拾三本

免許手數貮巻拾本

印可

太刀身構

大巻
掲載史料及び参考資料
『真影山流居合註釈書』個人蔵

[ ]…管理人註 □…欠損 ■…不読

表手數二拾八本(居合拾四本/立合拾四本)











 真影山流居合表
 手數貮拾八本之内

  居合拾四本

乱抜 脇備は左りの膝立指を乳の下え引付取也
   指は手を延高く出両手の下より見る也
 右の膝立右の手にて脇指を鞘からみに
 抜合敵八相に引とき脇指を左の手え
 持替左の足を踏込脇壺え抜付すくに
 乳の下え引付指に備る敵真向を打時
 指を目より高く出受敵八相に引とき
 指を頭上え冠り右足を踏込小手を切
 立備に取勝身 立備は右の膝立切先を敵の
        両膝え付柄を右膝え付取也
   鞘はいつも乳の邊え付置也紋備と云

乱鞘
 敵抜付を左の手にて脇指を鞘からみに持
 左り膝を立拳を胸え付受敵の引所え
 右を踏込脇え抜付る敵上より打を左りを
 踏込指に受敵引又右を踏込小手を切勝身

〆鞘
 右膝を立右の手にて抜合すくに左り足を
 踏込敵の太刀を指にて押留る敵振上て
 打を指に受る敵引とき右を踏込み
 小手を切勝身

上鞘
 敵抜打に打を左にて脇指を鞘からみ
 に抜左り膝立頭上え鞘の所を上受る敵
 引とき右を踏込脇え抜付る敵上より打を
 左りを踏込指に受敵引時右を踏込
 小手を切勝身

取合二刀
 右膝を立抜合敵八相に引を敵の太刀に
 つれ刄を上にして切先を敵両眼え付左を
 踏込脇備取上より打を指に受敵引
 右を踏込小手を切勝身


 敵上より抜打に打を右足を左りの
 膝を通え踏込抜打に上より敵の小手
 を切敵引取所え左りを踏込逆に巻
 込をふに脇を切脇備に取上より打を指
 に受敵引時右を踏込小手を切勝身

引外
 右膝を立抜合る敵拳を取にかゝるを
 立備に取敵引なから上より打を
 左を踏込指に受る敵引時右を踏
 込小手を切勝身

蜻蛉
 右膝立抜合る敵刀を引冠て突身
 に入を抜合たるまゝにて鍔にて留立な
 から同鍔にて突はなしすくに首を
 切右足を引膝を突脇備に取敵
 踏込打を指に受同断

蜻蛉崩
 抜打に打を右膝を小歩に立左の
 肩を向え入抜流に受る敵右の膝を打
 左を踏込左の手を切先に添身に
 引付て受敵引を
 右を踏込両手にて柄を持小手を切
 又上より打を左を踏込流に受る
 敵引時右を踏込小手を切右の
 肩えかつき留

間抜
 右膝を立脇指を向え抜出し柄え右の
 手を添居る敵抜打に上より小手を
 打時右の足と共に右手を開きぬけ
 又右をふみ込小手え抜付る敵ふり上
 打を指に受小手を切留

巻打
 乱抜の如く抜合る敵八相に引時左り
 足を踏込左の手を鞘に添胸え付て
 居る敵上より打を鞘共に頭上え
 上受敵引時右を踏込抜打に小手を切

小手抜問答
 右膝を立抜合る敵太刀を突身に
 取左をふみ込右小手を取時取れなから
 向え突込鍔にて敵の太刀を押左の
 手にて鞘を持右の二の腕えかけ足
 を踏違なから敵の小手取たる手を
 突落す敵上より打を指に受小
 手を切留

小手詰
 右膝を立抜合敵八相に引時左を
 踏込み脇備に取上より打を指に受
 小手を切留

逆刀
 敵上より抜打に打を左の手にて刀のくり形
 の辺を持左足を立右の手を柄え添鞘にて
 受敵八相に引を立上り右足を踏込
               脇抜を
 脇え抜付上より打を指に受小手を切


  立合拾四本

虎尾
 敵右膝を立太刀の柄に手を掛て居る
 立刀を左え持右にて脇指を抜下
 左りよりする々々と三歩出敵の抜付を
 左の刀を下て受右の脇差にて上より
 首を切すくに頭上え引返す 敵八相
 に引時すくにふみ込小手を切留

乱拍子
 敵八相に取するゝゝと出上より打大小指て
 出右を小歩に踏出抜流に受る敵八
 相に引時脇指に取上より打を指に受
 小手を切留

諸鍔
 大小を指直に立刀を左に鞘を持
 脇差を右にて仕を握大小一度に抜
 合敵振上て上より打を大小共に左の
 小耳えよせ鍔にて受る敵八相に引
 時すくに付込脇を切脇備に取上より
 打を指に受小手を切留

行違
 大小指たるまゝにて常の如く出行違
 時敵の右え立大小を抱右足を立左り
 足を上て逆に回り抜付敵上より打を
 左り足を踏込流しに受右足を踏込小手
 を切留

両塞
 刀を右の手に下て出敵八相にて出
 上より打時刀の鐺を左にて持右足を
 踏出柄にて受る敵柄を取引右の
 手を放し左り足を踏込敵上より打を
 左の鐺持たる手を向え押掛留腰を
 ひねり脇え脇指を抜付突身

鍔摺
 大小一度に抜合敵ふり上打を脇指
 の鍔にて受 刄を手前にして目通え 頭上え
       向え出して受るなり
 指に受小手を切留

向詰
 刀にて抜合敵八相に引時左り足
 をふみ込下段に入 向え出したる左り足の膝え
          柄頭を付切先向え付るなり
 陰の下段
 なり  上より打を右足を踏込小耳
 え受敵の引かしらえ左り足を踏込脇を
 打又打を流に受小手を切留

逆抜
 敵右足を出し柄え手を掛居 仕掛
              と云也
 大小指て出敵の下より抜上るとき下
 より脇え右足を踏込抜込すくに左り足
 を飛込刀を身に付居上より打を流に
 受小手を切留

逆掴
 敵仕掛て居を右足をふみ込抜打に切込
 敵披て上より打を流に受小手を切又
 上より打を小耳に受脇を切又上より
 打を流に受小手を重切に切かつき
 留るなり

拊刀
 刀を拊て出八相にて上より打を鞘
 からむ受脇を打を同く受引かしらえ
 右をふみ込脇指にて脇え抜込上より
 打を指にて受小手を切留る
 なり

二段詰
 刀にて抜合る敵上より打を刄を
 手前にして鍔を受すり落又上より
 打を流に受小手を切留

諸打
 大小一度に抜合上より打を諸鍔に
 受る敵引返て首を打を脇指を逆
 流にして左り足をふみ込左え持たる刀
 にて敵の小手を留脇指にて首を切
 虎の尾の如く引返す敵引なから
 上より打を又諸鍔に受引かしらえ
 付込脇を切指に受小手切留

引詰
 敵仕掛居をするゝゝと出抜打に切込
 敵披て付る時右の足を引て刀を
 陰の下段に取上より打を流に受て
 小手を切留

柄嫌
 刀を胸通え付するゝゝと出頭上にて
 受敵の八相に引かしらえ付込刀を
 上より小手え抜込はつして上より打を
 左の手を放して披き抜敵の引所え
 向の刀をからむようにして冠り左り足
 をふみ込又右の足をよせ立代て小手
 え付すくにふり上る敵左の腰を
 打一足引て上より打落し又振
 上る敵又右の腰を打を同一足引て
 上より打落す引かしらえ切先を両眼
 の間え付左り足をふみ込刀を後え引
 返す敵上より打を身ひねり小耳
 に受右をふみ込小手を切右の
 肩えかつき留

陰手數貮拾八本(居合拾四本/立合拾四本)











  陰勝身貮拾八本之内

  居合拾四本

亂抜
 表の如く小歩に膝立鞘からみ抜合
 合や否や向の鍔元目當に打拂て
 すくに鐺にて突身

乱鞘
 表の如く敵抜付るを表の如く受左
 の足を摺足に入左の手をすり込突倒
 す

右二本は免許已上上え外傳受
申さるよし申傳候事

〆鞘
 表の如く敵の拳え抜込いなや
 左の手の鞘を敵の腕えかけ左の足
 を飛込押倒し突身

上鞘
 表の如くに手を向え延て受すくに
 其手を頭上えすり付ように頭を向え押
 込なから右の手を下より遣し向の右の手
 首を逆手に取手前え引付左にて受
 たる侭にて向え押ひしく

取合二刀
 表の如く抜合敵の八相に引とき
 抜合たる通刄を上にして切先を敵の
 両眼え付摺足にて進む


 表の如く打を前え飛違抜打に向
 の両腕を切

引外
 表の如く抜合敵ふみ込て柄を取
 に来るを腰を披き小手を切落

蜻蛉
 表の如く振合敵引冠て入身
 に来るを表の如く鍔にて突拂
 後え飛除首を切

蜻蛉崩
 表の如く受左にて敵の太刀を
 拂除腰を披真向を切

間抜
 表の如く披き右の足にて敵の太刀
 を踏付抜拂

巻打   鞘からみに○
 表の如く抜合るとすくに敵の拳
 を巻打にし腮[おとかい]見當に突込

小手抜問答
 表の如く抜合る敵表の如く
 進み手首を取をとらせなから
 左の手にて鞘を持向の小手
 を臺に腮[おとかい]目當にすり込左の
 足を踏込突倒

小手詰
 表の如くなり只抜合敵の引
 かしらえすかさつ付入なり

逆刀
 表の如く受すくに両眼見
 當にすり込鞘を胸え當左膝を
 ひらき後え引倒

  立合 拾四本

虎尾
 表の如くに出場合にてつよく
 進小じりにて脇腹をつき押倒

乱拍子
 表の如く受鞘持たる手にて敵の
 小手をすり落すよふに後え開き
 右の刀にて真向を切

諸鍔
 表の如く抜合敵表の如く打
 を左に持たる刀を頭上え上柄にて
 受右の脇差にて敵の小手を
 巻打にするなり受ると切は
 一同にするなり是二刀の徳なり

行違
 表の如く出行違なから上たる
 左の足にて後さまに踏倒振向
 抜なり

両塞
 表の如く出敵の打を右の方え
 抜はつし持たる刀の鍔て真向を打也

鍔摺
 表の如く抜合同鍔え受ると
 すくに進なからすり落し真向
 を目當にすり込なり

向詰
 表の如く抜合同く左を踏込敵上
 より打とき右の膝を左足のあくとえよせ
 膝付はつし太刀を身に引付て突身に入

逆刀[逆抜の誤]
 表の如く出敵の抜拂所え刀を逆手
 に持切先を両眼え付て抜敵飛違上
 より打を右の刀持を左の小髪え付て
 受るいなやすり込よりに太刀を捨すくに
 敵の右の手首を取左の手を左え掛向え抜投
                 付堅入

逆掴
 表の如く抜打にし敵すくに上
 より打を右足を少し向の右脇え進
 左の膝を付太刀を引付突身

拊刀
 表の如く出上より打を表の如くに
 受るいなや敵の太刀をすり落
 すよふに向え進なから摺込両の
 腕をはさみ付後えしをり投るなり
 摺込ときは両眼目當なり

二段詰
 表の如く抜合同く鍔え受すくに
 真向目當に進なから摺込なり
 此すり込よく工夫すへし

諸打
 表の如く抜合敵上より打を陰の
 諸鍔に受て打敵引はつして右
 の首を横に打脇指にて右流に受
 小手を切

引詰
 表の如く出抜込引て受る
 すくに左の手にて敵の右の手を上より
 取刀を捨右にて左を取右足を踏
 込かつき投 又取らつに左にて
 向の拳を上より取斗にてもよし○
 ○初心のうちは是かよきなり
 取ときは上より敵の拳を柄まゝ
 取なり左右ともに同

柄嫌
 表の如立向する々出受る拊刀の
 如く仕掛るとも敵八相に引引所え
 すかさつ右を踏込小手を切敵はつ
 して上より打を右えひらきはつし
 上より柄頭にて敵の拳を打落す
 敵又引はつして振上る所えすくに
 切先え左を掛引冠りて入足を立
 違て右足を向にして小手を留
 又ふり上るとき敵左の腰を打右の
 足を引上より敵の小手を切又ふり上
 る敵又右の腰を打 同く左の足を
 引上より小手を切 敵の八相
 に取所え切先を両眼え付て進敵
 引てはつすとき 付たる太刀を後え
 打返して虚を見せる敵真二つと
 打込を下より拂上るように太刀を出
 より腰にて小耳に受すくに腰を
 開き敵の肩を見當すり落す

陰手数いつれも理在中にも此
柄嫌はよく工夫鍛錬すへし進
退の自由太刀のさはき
虚実の見分勝負の分れ
凡て知得すへきは此太刀也
此太刀に自由自在を得るとき
   わさ
は大抵事は得たりと云ん
已 後理を明弁せは其道
に至る者と云乎

目録手數(居合九本/本段拾五ヶ條)







  同目録手数

○向剱 三本

 一 居付向合敵抜付る時左りの
   膝を後え開き敵の拳目當に
   抜付る敵ふり上る所え引冠り
   なから左を踏込入突倒

 一 右の膝立抜合敵上より打を
   順に巻打にするなり

 一 同抜合打とも左りより巻打

○右剱 三本

 一 左り膝を後え披き敵の拳目當
   抜合敵ふり上打を左を踏込
   なから引冠り受すくに突倒

 一 脇指を右え置向合居敵抜打
   にするを右の手にてくり形元を
   取右膝を後え披き右の小髪え
   拳を付て柄にて受る敵引
   返し左の脇を打を打落すよふに
   柄にて留 又ふり上る所を中腰に抜
   込なり

 一 同左の脇え置時敵抜打にす
   るを左の手にて脇指を取左
   膝を後え披きなから左の小耳え
   引付柄にて受敵右の膝を打
   左を踏込上より敵の拳を柄
   にて打落しふり上る所え中
   腰に抜込

○左剱 三

 一 右を立抜合引冠り入を敵脇より
   切拂を飛違小手を切留

 一 刀を左え取左膝を後え披き脇指て
   抜合敵上より打を左を踏込大小共
   流受にし刀にて拳を拂除切

 一 向居抜合敵刀を引付突
   身に取左にて手首を取を
   とらせなから左の手を敵の
   腮[おとかい]え掛踏込突倒

  本段十五ヶ條之内

   居合六本

一○[仕組:大小詰]
 敵抜付るを左にて刀を取右膝立
 右にて脇指を抜合左を踏込刀の柄
 にて敵の手を上より留る敵はつして
 ふり上る時陰の諸鍔に入突身

一○[仕組:鞘詰]
 右膝を立抜合るいなや左り足を飛
 込鞘と身共突身

一○[仕組:拂切]
 同抜合敵腕からみに膝を内より内拂とも
 足は其まゝにて腰にて披き切込

一○[同替:柄返]
 敵抜打にするを右の脇え置たる
 脇指を取右の膝立両塞の如く拳目當に受
 突返す

一○[同替:早足勝]
 同抜打にするを右の足を敵の右の方
 え踏表抜打の如く抜け右の手にて
 敵の拳を柄からみに取左の手にて
 脇抜を鞘からみ抜柄を敵の拳え
 掛左足踏込なから押切太刀を取
 返す

一○[同替:一文字]
 左りえ刀を持右にて脇指を抜合
 すくに十文字に入突倒

  立合九本

一○[手詰:突身]
 諸鍔に抜合上より打を陰の諸鍔
 如く受突身

一○[手詰:十文字]
 同抜合ふり上る取[所の誤字]え十文字に
 入なり膝は立るも付も臨氣應變
 なり

一○[手詰:逆受]
 敵八相にて立向上より打両塞の
 通に出逆刀の後向に仕込突身

  [手詰:拊刀]
一○    拊刀の如く受右を踏込
 同打を同出右の脇に抜打也
 両塞の如くするなり
 押返すよふに鍔にて
             頭を打なり

一○[手詰:小手留]
 諸鍔に抜合敵のふり上打所え刀の
 柄をきゝ腕え掛左を踏込右膝を
 突突身

一○[手詰:中腰]
 敵八相にてする〃と出上より打
 大小指たるまゝにて出中腰に抜込

一○[手詰:鍔留]
 同打を指たる刀の柄にて受
 右足を踏込脇指を脇壷え抜付

一○[手詰:柄取]
 大小の柄を取れたる時右の手にて
 敵の右の手を取左を下より敵の
 左脇え指左足を踏込右膝を付
 抜付る

一○[手詰:左右之捨]
 敵左右の車にて出る 歩を見合出
 打時指たる刀を拊刀の如くに受
 引からえ付込突身

已上

免許手數壹巻拾三本




  同免許

一 向剱
    抜合るといなや突なり

一 右剱
    抜合敵突身に取所を小手から
    みに留て突身

一 左剱
    敵下より抜上るを右膝を後
    え披き左り膝を敵えよせ
    右の小手からみに下より
    抜込突上るなり

右いつれも時宜によりて遣へし

一仕組 ○
  刀を右下に下て行敵戸の陰に
  かくれ居て首え打かける時
  刀の柄え受すくに左の足を飛
  込引冠小じりにて突身

一摺足 ○
  敵八相にて出上より打を
  大小指たるまゝにて出右足を
  少し右えふみ身つめてくゝ
  るように抜入左の膝にてきん
  に當る

一中太刀 ○
  両塞の如く出下より敵の打込
  左右の手の間え柄を突入るよふ
  にすくひ込引冠突身

一移之大事 ○
  敵八相にて出上より打を右足
  を左え踏込抜上より右にて
  取ねち倒

一擬之大事 ○
  両塞の如く出同受すくに左
  の足をふみ込なから小じりにて
  拳を打突倒

一車輪 ○
  敵左右にて大小の柄を取を敵の
  手からみにつかみ押ひしく

一脇指一二之大事 ○
  敵八相にて上より打を脇
  指の柄にて受敵柄の真中を
  取押付かため

一多勢 ○
  抜打を身をしつめ左の足を
  ふみ込左の手にて上より掴み右
  にて脇指を抜突

一無明雲 ○
  敵陰より棒にて足を打か又
  突かする時左りの方ならは左
  右ならは右の足にて踏付飛違
  抜付るなり

一聲之太刀 ○
  敵大小の柄を取を左右共に下より
  柄頭をつかみ下なから左右え披
  引かへして押下るなり

右拾三本免許手数巻物一本
真明剱以下同一本凡免許貮巻
に有之候を此度一巻に直候但陪臣
凡下等えは此心なり

免許手數貮巻拾本




  同免許

一真明剱 ○ 真明とは心明と云心也
  敵八相にて出上より打を
  何にても手に持たる道具て
  高く受る也卍の形也居合立合
  共に同前なり八方満字の構
  なり敵柄を取は手前え引下
  切先え手を掛押ひしくとら
  つはすくに突へし

一玉明剱 ○
  同打を身をしつめて敵の
  両手の間より刀の柄を突込て
  目を見當に突なり

○一車留
  敵中段下捨にて来る必上より打もの也
  其時大小の内を右脇壷え抜込鞘を
  はるへし

○一勝明剱
  大小の内にて抜合るといなや敵
  ふり上内へしふり上るかしら
  に左の方え身を除なから小手を
  切へし 勝所は其人の妙なり

○一真入剱
  互にする々と出 場合にて
  敵八相より内時左え小歩を遣
  みせ却て右え抜左の手にて
  上より敵の左右の手を取ねち
  上右にてのとをつめるよふにするなり

○一天車
  太刀を頭上え立て刄を内にして
  柄をかい込よふに取ことなり
  互に天車にて出敵上より打
  出す所を只中腰の如く仕込也
  又脇え抜て抜打に切もよし中
  脇は大小共によきなり

○一位詰
  至極に位を取て詰寄るなり
  敵中段我下段にて出敵上
  より打を右え小歩をつかいて
  見せ却て左え抜左の足を踏
  込小手からみに首を切

○一發刀剱
  をこりを見て行太刀也打場に成
  ても敵の動ぬ中は位を取て詰
  行へし敵上段我下段なり
  敵上より打を見は右の小耳えすく
  に上るよふに引付受るなり
  受留るか水月なり心身
  正けれは可なり

○一闇陰
  敵かくし下捨にて来るを大小
  指行上より打は刀の柄にて受
  脇指を抜込突身 脇より打は
  上より留へし
   陰下捨は上か脇より打も
   のなり  敵を見る目付
   満字の目付と云

○一中腰
  脇指にても刀にても同然也
  抜とすくに突なり中腰は
  心のすはる所也躰の中より
  出ることなり心て抜て心
  えかいる是則其本にかいる
  なり故中腰と云

 以上
   外に口傳書折紙一本

印可




   同印可

一 動之大事


一 兆之大事


一 一二之大事


一 合太刀


一 入合之剱


一 水月


一 心

太刀身構




  太刀身構
   免許の節傳之

一付
  切先を敵の両眼を付右足を
  出して取也

一天車   紅葉の目付と云
  太刀を左の肩え上るように
  高く取太刀也敵の色を見る

一光常   眼間の目付と云
  左の乳の下え引付て取太刀也
  左の足を踏出て取也眼間を打
  の目付なり

一無明   ゆるきの目付と云
  右の乳の下え引付右足を踏出
  切先を敵の両眼え付て取太刀也
  敵のひちを見るなり

一真至
  右の肩えかつくように取也

一三當   二勝の目付と云
  真至の少し上りたるなり
  上中下三つ合て三當と云向剱
  右剱左剱を以手の中とす

一見貫[〆] 満字の目付と云
  太刀を胸元え引付左の足を出て
  取なり横に取へし敵の胸え心を
  留て取也

一玉簾   剱當の目付と云
  左の乳の下え引付右足を
  踏出切先を下て取なり左の手
  柄頭え添て玉簾なり

一下段   無の目付と云
  太刀を膝の邊え下て取也
  右足を出て取は切先を敵の膝え
  付平めて取へし
  左の足を踏出し取ときは手元を
  膝より下え切先を敵の両眼え
  付て取也下段は敵の太刀能
  目ゆる故目付なくともよし故に無
  と云なり

右九傳の勝太刀と云

  外に

一霞 見〆の如く目の下え引付取太刀
   なり

一清眼 付の如く太刀を平めて
    真直に取なり

┌早  首え引掛切先を後え廻し取也
│   柄頭え左の手を添取なり左右共
印可也 同し打とすくに取合に掛る故也

一一刀先之事
  口傳
   是は教にならつ習に成つ執行
   工夫に有へし二刀も先は同し

大巻

  同大巻

[以下は別項に掲げた真影山流極意之巻の控]
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