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『柔極意手数之巻:嘉永元戊申八月三日付』筆者蔵
2019.4.28 眞極流の序
今回は「眞極流」の「免許」を取り上げます,
この巻頭には流儀の「序」が記されており,少し流儀の由緒を知ることができます,

「漢文体」の読解は今回で一旦区切り,次回からはしばらくの間「草書体」に焦点をあてゝ史料を紹介しようと思います,
 
 
『柔極意手数之巻:嘉永元戊申八月三日付』部分 筆者蔵
文政から明治のころ,仙臺藩に石川光實という士がいました,釼・鎗・柔・手跡と五流を指南しておりました,このうち柔は真極流にて,父親に師事し,二十二歳のとき免許を相傳されました,それから数十年のゝち傳落[流儀傳承の欠落]の分を補うため山崎景憲に師事して,四十七歳のとき免許を相傳されました,
今回こゝに掲げた『柔極意手数之巻:嘉永元戊申八月三日付』は,その山崎景憲が相傳したものです,嘗て父親が石川光實へ相傳した傳書とくらべて,系統が違うためか,様式は大幅に変更されています,

さて,なんと書いてあるのか,大まかに述べますと,
はじめは山崎景憲より石川光實へ向けて傳授の旨です,
そして,眞極流とはいかなる由緒をもつのかという話です,その根本には日之下流・荒木流捕手の二流があり,二流を兼用した眞極夢仁齋が寛永三年に眞極流を建てたとされます,
次に,相傳される技法に関しての効用が説かれ,後人へ傳授するときの心得について説かれ,締め括られています,

見たところ,傳書としては餘剰な粉飾のない洗練された文章かなと思います,